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花帰葬 |
| 08.4.26 |
| present for you〜父上編〜 |
いつもと変わらない平穏な今日。 しかし、ある者達にとっては特別な日━━━ 「すまない。ありがとう」 銀朱の執務室の前で立ち尽くす一人の影。 「一部始終を聞いてしまった…。そうか…そういうことなのか…」 キラキラとしたオーラを出しながら白く輝くその男は意を決して中に入った。 「ち…父上!?」 突然の訪問者に銀朱は驚く。 「いきなり来てしまって悪かったね。おや、来客中だったのか」 「………」 「ち…父上…これはですね…」 弁解しようとする息子の肩に手を置いて首を横に振る。 「何も言わなくて良い。すまないが一部始終聞かせてもらった」 キラキラとした瞳で眩しそうに外を見た後、玄冬の手を取る。 「キミは今日が誕生日だそうだね」 「…はぁ」 「そして銀朱からこの我が家秘伝の漬け物の漬け方の書を受け取った。そうだね?」 状況を確認するかのように玄冬に聞く。 「そうだが」 「子どもとばかり思っていたのに…いつの間にこんなに大きくなったんだ…」 灰名は感涙を浮かべ、それをそっと指で拭う。 「父上?」 「…オーバーリアクションだな」 今度は銀朱の手を取り話しかける。 「我が家秘伝の漬け物レシピを渡すと言うことは『俺のために一生漬け物を着けてくれ』と言う意味で、つまりプロポーズの言葉なんだ」 「はぁ?」 灰名の言葉に思わず大きな声を出してしまう。 「ちちち父上?そんな話…聞いてませんよ?」 「おや?言わなかったかな?」 しれっと言い放つ。 そして再び振り返り玄冬の手を取り、しっかり握るとゲホゲホと咳き込んだ。 「父上!大丈夫ですか!?」 「だ…大丈夫だよ、銀朱…お前の嫁入り姿を見るまでは…ね…」 「…よ…嫁?」 どう見ても大丈夫そうに見えないがそう言うと、強く玄冬の手を握る。 「そういう訳だから…ふつつかな息子ではあるが…幸せにしてやってくれ…。私からキミへの誕生日プレゼントだ…」 「…はい」 「はい!?ききき貴様自分が何を言ってるのかわかっているのか!?馬鹿者が!」 「俺は…無駄は嫌いだ」 「無駄って…」 玄冬と銀朱のやり取りを見て灰名は笑う。キラキラさせながら。 「早速夫婦漫才かい?これは当てられた。これ以上ここに居ると2人の愛の炎に焼かれてしまいそうだから、私は退散させてもらうよ」 「父上!」 呼び止めようとする銀朱。だが灰名は振り返らずにハハハと笑って部屋を出る。 残された銀朱は気まずい空気に包まれていた。 「貴様!自分が何を言ったのかわかっているのか!?」 顔を赤らめ、ドキドキしながら問い詰める。 「あぁ…実はよくわからん。一体何の話だったんだ?」 真面目な顔で真剣に聞き返す玄冬。 「この…馬鹿者ーっっ!!!」 銀朱の叫びが木霊した。 その頃、執務室の外ではキラキラしたオーラを放つ灰名が満足げな表情を浮かべていた。 「息子のために嘘をついてしまったが…まぁいいか」 そして明後日の方向にかつて自分の部下だった男の姿を思い浮かべ、まぶしそうな表情で呟いた。 「キミの息子は…こんなに大きくなったよ…。これで…いいんだよな、時雨。キミの代わりにうちの息子が幸せにするから…。だから安らかに眠ってくれ…」 そして哀愁を背負ったまま城を後にする。 時雨を空に浮かべたまま。 |
K家妹 妄想日時:’08.4.25 妄想場所:自室 相変わらずキラキラしてます(笑) 珍しく玄冬がツッコミを…。 灰名殿にまで祝われるなんて愛されてるね、玄冬♪ |