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花帰葬 未来救世主×銀朱 |
| 08.11.29 |
| 1122の日(救銀版) |
「おっ帰りなさぁ〜い、ア ナ タv」 残業を終え、詰め所に顔を出して、戻ってきた執務室の扉を開けた瞬間、両手を広げて迎えられて、銀朱は当惑した。 目の前には、普段の格好に…その、何というべきだろうか、やたらフリルのついた真っ白なエプロンを身に着けた、救世主がいる。 似合う、似合わない以前に、滑稽に見えた。 硬直している彼に、エプロン姿の男は「アレ?」と言うように首を傾げてる。 彼の反応は予想外だったらしい。 だが、そんな仕草をしても、決して可愛いとは思わなかった。 「おっかしいなぁ…文官はコレをやられたら一発だって言ってたのに」 「………何の冗談だ」 ようやく驚きのあまり引っ込んでいた声が出た。 救世主が赤い瞳で見上げる。 「んーーーー。いや、アンタがいなくて暇だったからさぁ」 彼は目を細めて笑った。 「結構これで、色々苦労したんだぜー。結婚願望の強い独身官吏100人に聞きましたアンケートで、 ダントツぶっちぎり1位のシチュエーションと、奥さんに着て欲しいコスチュームでセッティングしたり…」 「…本当に暇だったんだな…」 銀朱は重い溜息を吐く。 「だからそう言っただろ。で………」 救世主が覗き込んできた。 「どーだった?」 「どう…と言われても………」 何と答えていいか判らず、彼は思ったままを口にする。 「呆れた」 「で?で?どーよ?こう、キューンとしたとか、幸せだなぁとか思ったりした?」 「いや、もうただ、なんというか…」 「ちょ…アンタ、呆れただけかよ!!もっと他に何か無い?」 他に………?あの時思った事をもう一度反芻してみて、それからポツリと呟く。 「それから…驚いたな」 「は?」 「お前が…熱でもあるんじゃないかと」 あーーーーーっと呻いて、片手で目を覆い、救世主は天を仰いだ。 「………………………まぁ、いいや。うん、イキナリだったしね。じゃあ次!!」 そう言うと、救世主は顔の下で両手を組んだ。 そして、上目遣いで小首を傾げる。 「ご飯にする?お風呂にする?それとも、ア タ シ ?」 しばらく、無音の時間が流れた。 懸命にブリッ子ポーズを維持していた救世主だったが、次第にふるふると小刻みに震えだし、 笑顔が引きつりだし、終いにははぁーーーーーーと盛大に息を吐いて脱力した。 「タイチョー、反応無いのはサスガに傷つくんだけど…」 居た堪れなくなるじゃないか、と救世主は唇を尖らす。 まるで子供のような仕草だった。 それから「もーいーや」とぼやいて、彼の腕を取る。 再び当惑する彼に、救世主は満面の笑みを向けて、グイグイと腕を引っ張った。 「飯、食ってないだろ?腹減ってねぇ?」 「それは…まぁ」 夜も更け、そろそろ深夜に差し掛かる頃まで休憩も取らずに執務に打ち込んでいた銀朱だ。 当然、腹は空いている。 「俺の部屋に用意してあるんだ、食うだろ」 その、問いかけと言うより確認に、思わず彼は頷いていた。 しかし……… 「何故、俺はアイツの部屋で風呂に入っているんだ」 食事の後、用意されていた風呂で、銀朱はで一日の疲れを流していながら腑に落ちない事態に、思考を巡らせていた。 湯船に浸かり、人心地つくと思い出されるのは、今日の妙な態度の救世主の事。 そうして暫らく思考の海にたゆたっていると、その思考を遮るように突然風呂場のドアが開いた。 「タイチョー、背中流してアゲル」 バーンと勢い良く登場した救世主は、何故かバスタオルを女巻きにしていて、彼は我が眼を疑った。 もちろん、普段の彼はそんな事をしない。 訝しがる彼の表情に、救世主は肩を落とす。 「………ってあーーーー、コレも外したかぁ………」 「本当に…熱とかはないのか?」 目を点にしたまま、彼は呆然と呟く。 んーーーーーと、決まり悪そうに、彼は頭を掻く。 「いや、せっかくだからアンタが喜ぶシチュエーションを用意したんだけど………」 「あのな………」 間に溜息一つ挟んで、彼は救世主の眼を見る。 「お前、それを俺がやったら嬉しいか」 しばし救世主は想像するように中空を睨んでいたが、やがて… 「まァ、オモシロくはあるけど嬉しいかどうかはビミョーかな」 「そうだろう………」 肩をすくめる救世主の言葉に、銀朱は人差し指でこめかみをグリグリと押さえる。 ―――頼むから、やる前に気付いてくれ と言わんばかりに。 「ちぇー、せっかくタイチョーを喜ばせようと思ったのになァ」 「まぁ………」 銀朱は咳払いを一つすると、あらぬ方へ視線を彷徨わせながら、顎の先まで湯に浸かった。 「お前の気持ちは嬉しいがな」 その顔が赤いのはお湯の所為か、それとも照れか。 好意で起こした計画が、逆に迷惑だったのでは、と内心落ち込んでいた救世主は、その言葉に子供のように嬉しそうな笑みを浮かべた。 そして、 「ターイチョー」 「ぅわっ!!」 急に抱きつかれ、銀朱は抗議の声をあげようとした。 だが、 「好きだよ」 と妙に静かに、いつもの彼らしくない真面目な声色で囁かれたから、 銀朱は言葉を飲み込んだ。 その代わりに 「知っている」 と小さく答える。 抱きしめられている所為で、救世主がどんな顔をしているのかはわからない。 だが、わからないからこそ普段口に出せない一言が言えたのだろう。 救世主はその言葉を刻み込むように目を伏せると、ふっと抱きしめる力を弱めて確めるように銀朱に口付けた。 普段は拒むそのキスを、銀朱は静かに受け入れる。 それが答えだと言うように――― |
K家姉 妄想日時:’08.11.15 妄想場所:自室にて ほぅら、元ネタの初代君がどんだけ大だったことか………(しくしく) こっちのが違和感無いですよね。 あ、でもバカップル度は元ネタのほうが上か。 うん、まあ、行き当たりばったりで、しかもどのCPで書こうなんて 迷いながら書き始めるもんじゃないですよ、ホント。 当たり前ですか? 当たり前ですね。 ふふ…ふふふ…(壊) |