花帰葬
文官×銀朱(救世主×銀朱)         
08.4.1         
 四月馬鹿(4月)

朝から足取り軽やかに城内の廊下を歩く一人の男がいた。
よく聞けば鼻歌でも聞こえてきそうな程、彼の心は弾んでいた。

「今日はエイプリルフールですよ〜。まさに私の為にあるイベントですね!!文官であるこの私のハイレベルな嘘で 皆さんを騙してさしあげますよ〜」
などと独り言を言いながらターゲットを探し歩いていると、執務室から出て来た隊長の姿を見つけた。

「おはようございます、隊長」
「ん?あぁ、おはよう」

平然を装いつつ、文官の脳裏はフル回転していた。
嘘をつくと言っても楽しい嘘をつくというのが彼のポリシーだったのだ。

「そういえば…隊長」
と、文官は話を切り出した。
頭の中に浮かぶ沢山のキーワードと嘘の中から一つを選び出したのだ。

「ん?なんだ?」
「実は…救世主様は隊長のことを好きらしいですよ。勿論、恋心という意味で」
「何…っ!?」

文官は頭の中で「失敗した」と今自分が言った言葉を後悔していた。

「た…隊長…?」
何故なら文官の言った一言で銀朱は赤面し固まってしまったのだ。
文官としては「馬鹿者!!!!!」と叱られるものとばかり思っていたのだが、 銀朱はどうやら文官の言葉を信じてしまったらしい。
そして、銀朱自身満更でもない様子。

「すまん。用事を思い出した」
そういって文官の傍をすり抜けていなくなってしまった。
呼び止めようかとも考えたが、文官には手遅れだとすぐに気付いた。
廊下を走らない!といつも言っている銀朱自信が廊下を走って行ってしまったからだ。

走り去る後ろ姿を見送りながら文官は溜め息をついた。
「これは…報いなんでしょうか…。こんなことなら自分の気持ちを正直に話してフラれた方がまだマシでしたよ。 …橋渡しをしてしまうなんて…」

文官は銀朱がいなくなった方向に背を向け歩き出した。

「こんなことなら…嘘…つかなきゃ良かったですねぇ…」

これはまだ銀朱と未来救世主が結ばれる前の文官の苦い思い出。
これがきっかけで銀朱がうまくいったのか…また、文官が嘘をつかなくなったかは…謎である。




K家妹
妄想日時:’08.1.2
妄想場所:自室にて

お正月に家族で温泉に入っている時に天から降ってきた話です。
話をみるに隊長と救世主君がラブラブ(?)な関係になる前に起きた事件のようですな。
皆さんもこれを教訓に、嘘をつくときは内容をよく考えて後悔しないようにしてください♪