花帰葬
玄冬×銀朱         
08.11.29       
 おまけのスペシャルエディション EP1

(気まずい…気まずいぞ、これは…)
銀朱は戸惑っていた。
傷をつけてしまったことに対して罪悪感はある。だが、そもそもこれは玄冬自身にも原因はある。
謝罪するべきか無視するべきか…しかし手当てしてやるのも気恥ずかしい。
「……ん?」
「………」
玄冬が不意に動いたので考える事を一時中断し、視線を向けると、玄冬はペロッと舌を出し、腕の傷を舐め始めた。
「な…何をしてるんだ、貴様はーっ!!!」
「何って…傷を舐めている」
「いや、それはそうなんだが…」
「この程度の傷、舐めておけば治る」
そうして玄冬は傷口を再び舐めだした。

(舐めて治るなら古い痕も消えている筈だろうが…馬鹿者)
銀朱は自らが深手を負った時に玄冬が献身的な看病をしてくれた事をふと思い出した。

「…痛いか?」
「………少しでも…」
「ん?」
「少しでも悪いと思う気持ちがあるのなら…」
「……まさか…」
「舐めて貰おうか」
「ぐっ…」
「今日つけられた肩の傷も…背中の傷も自分では舐める事が出来ないからな」
「何故そうなる!?…第一、舐めて良くなるなら貴様の腕はとっくに痕など消えている筈だろう!!」
何となく想像はしていたが、いざ実際「舐めてくれ」と言われて舐められる訳がない。
何とか説得しようと試みたが効果は皆無だった。

「…何故貴様は舐める事に拘る?」
「あんたこそ何故わからない。森の動物達だって怪我をすれば舐め合うし、愛情表現の一環でもある、素晴らしい行為だと言うことが!」
自信たっぷりに活き活きと熱弁する玄冬の隣で、銀朱はガックシと頭を抱えていた。

(そうだった。こいつに常識は通用しないんだった。俺としたことが…)

「さぁ、舐めて貰おうか」
「っ………」
「俺に対して悪いと思う気持ちか、俺を想う気持ちがあれば出来る筈だ」


この後銀朱がどうなったかは…
多分…
言うまでもない。




K家妹
妄想日時:’08.10.14
妄想場所:自室

あれ?ただの補足エピソードだったハズが続いちゃったよ(笑)
スペシャルエディションは3部作と相場が決まっているからイイけどさ。
3部完結で終わるようにしないとね☆


或るG氏の痕跡 スペシャルエディションEP2