花帰葬
未来救世主×花白         
08.6.12   
 恋愛バトル〜第三ラウンド〜

頭の中に浮かんでくるのは僕が知らないヤツと仲良さげに話すアイツの顔。
僕の事を嘲笑うかのように肩を抱いて歩いて行ったあの顔。その姿。
「知るもんか…あんなヤツ」
ハッキリ言って良い迷惑。お陰で今日も僕は寝不足だ。

「………」
ふと考えが頭に浮かぶ。
僕もアイツみたいに他の人と仲良くしてみたらどうだろうか。
今のままではアンフェア過ぎる。
同じようにしたらアイツの気持ちがわかるかもしれない。
「それに…あと1日だし」
そう。どうであれ明日で決着は着く。明日でこの馬鹿らしい感情ともサヨナラ。

僕は意を決して部屋を出た。

「花白様、おはようございます」
声を掛けられてそっちを見ると彼草の姿があった。
彼草は銀朱隊の一人。
まだ若手の部類に入るのかな、一応。
…コイツでもいっか。顔も性格も悪くないし。
「どうされたんですか?花白様…」
「何でもないよ、おはよう。彼草」
「今日もお変わりがないようで安心しました!」
「…キミだけだよ。そうやって僕のこと心配してくれるのは…」
「花白様?」
あ、本気で心配してる。あとはデートにでも誘えばいいんだろ?
「ねぇ彼草…今日…」
「はい、ストーップ」
突然聞こえてきた声の主は背後から僕の口を押さえた。
「う〜っ!!!」
「あの…救世主様?」
「あ、悪いネ。コイツがホントーに用事あるのはオレだから。あとは行って良いよ〜」
「は…はぁ。では失礼します」
「う〜〜っ!」
「じゃあね〜」
彼草の後ろ姿にバイバイと手を降るアイツ。その後でやっと僕を解放した。
「っ、はぁはぁ。何考えてるんだよ!」
思いっきり抗議してやる。あと少しだったのに。
「それはコッチのセリフ」
「は?」
「お前さ、昨日オレが他のヤツと一緒だったのが気に入らなくてこんなコトしてるんだろ?」
「だ…誰が!」
そうさ。別に気に入らない訳じゃ…
「じゃあどういうつもりでこんな事してんの?」
「アンタに言われたくないね。尻軽」
「アイツとは何もないよ」何故かニコニコしながら話し出す。
「無実だけどお前にヤキモチ妬かれるなんて嬉しいネ〜」
「はぁ?」
「押してダメなら引いてみなってネ。しばらく会わないようにしただけでこんなに効果あるなんてさ」
さっきから何なんだよコイツは!勝手に勘違いして自惚れて…
「明日の決着はわかんなくなってきたかな?」
「言ってろよ」
「妬いてくれて嬉しかった。オレに落ちろよ…花白」
「え?………っ」
何言ってんのかわからなかった。でも…今またコイツに唇を塞がれているのだけはわかる。
僕の呼吸に合わせてくれてる…
前のキスとは違う…
「…っ、はぁ…。いきなり何すんだよ!」
どうしよう…どうしよう…どうしよう…
頭の中でぐるぐる回って考えが纏まらない。
「え?ヤキモチ妬かせたお詫び」
「妬いてないってば!」
「じゃあサービスってコトで」
アハハと笑いながらアイツは去っていく。
取り残された僕は呆然と立ち尽くした。
不覚にもアイツにキスされて気付いてしまったかもしれない…。
「何で…イヤじゃないんだよ…」
いつもなら思いっきり擦る唇に指先で軽く触れてみた。


明日…一体僕はどうなってしまうんだろう。
自分の気持ちがよくわからなくなっていた。




K家妹
妄想日時:’08.5.28
妄想場所:自室

第二ラウンドあっての第三ラウンドです(笑)
失敗したのは花白の気持ちの変化をゆっくりにしようと思っていたのに
思いの外急展開になってしまったことですね〜。
この時点で既に花白負けてるよ(笑)


恋愛バトル〜第二ラウンド〜 恋愛バトル〜決着〜